レーシングカートのチェーンライン と チェーン張り調整の参考です。
※作業前に、エンジンマウントとフレーム周りを綺麗にソージします。
汚れた状態で取り付ると、走行中にエンジン位置が動きトラブルがおきやすくなります。
☆ レーシングカートのチェーンライン調整方法
フロントスプロケットの歯とリヤースプロケットの歯部分を同一直線上に合わせてください。
(ドライブスプロケット交換時も、必ずチェーンラインをご確認してください。)
◇下図のようにリヤースプロケットにさし板等を押し当てます。
チェーンラインが違う場合は、リヤースプロケットハブとリヤーシャフトを固定する
スプロケハブ取付ボルトを緩めて、ハブ位置を動かしてチェーンラインをあわせます。
※チェーンが付いた状態でチェーンラインを合わせる時に使用するさし板等は
チェーンに干渉しない長さのもので、作業をしてください。
(レーザーを使って調整するより正確にできます。)
・フロントスプロケット、クランク等のクリアランス(左右に動く量)も確認、考慮して調整します。
参考
・スプロケハブ取付ボルトを緩めてもハブ位置が動かない場合は、クレ5-56 を使用したり
木棒等をスプロケハブの根本部分に当て、軽くハンマーで叩くと動きやすいです。
ギヤー部分を叩くとハブが曲がるのでハブの根本以外は叩かないでください。
(クレ5-56使用 または叩いて動かす場合に関しましては、自己責任でお願いします)
・エンジンをカートフレームの上に置いただけの場合と、取りつけた状態で、
チェーンラインが変わる場合がありますので、取付(ロアーマウント締め付け)後も
チェーンラインを再度確認してください。
・タイヤ(リヤーシャフト)を廻して4箇所~6箇所でチェーンラインを見みます。
ラインばらつきが問題ないことを確認し、適切な位置に調整します。
※ライン調整後、必ずリヤーシャフトに固定するスプロケハブ取付ボルトを締めてください。
ハブを締めてからもう一度確認して、ラインが変わってる場合はハブが痛んでます。
▼タイヤ(リヤーシャフト)を廻した時にチェーンラインが変わる場合は下記ご確認ください。
①リヤースプロケットの曲がり
②スプロケットハブの曲がり
③リヤーシャフトの曲がり
※チェーンライン(振り幅)の変わる量がおおい場合、パワーロスになったり、
チェーンが外れると危険ですので、傷んだパーツを交換してください。
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☆レーシングカートのチェーン張り調整
・チェーンの張り調整はエンジン位置を前後に動かすことで行ないます。
エンジン下のマウント押さえボルトを緩めるとチェーンの張り調整ができます。
(画像の遊び値は参考で保証ではありません、状況で変わります)
・チェーンの弛みは タイヤ(リヤーシャフト)を廻して、張りの少ない所と多い所を確認します。
一番 張りがきつい場所を探しその場所で適切な張りにあわせて締め付けます。
▼タイヤ(リヤーシャフト)を廻してチェーンの張り方(遊び量)の差がおおく、問題がある場合
下記手順で痛んでる部分を探して交換を推奨します。
※タイヤ(リヤーシャフト)をゆっくり何回転か廻してチェーンが一番きつい位置で止めます。
①エンジン側のドライブスプロケを 半回転(1回転)廻してきつい所と緩い所がある場合
→(フロントのスプロケット変磨耗、またはエンジンのクランク精度の狂い)
②タイヤ(リヤーシャフト)を半回転(1回転)廻して、きつい所と緩い所がある場合
→(リヤーシャフトの曲がり、Rスプロケの変磨耗、スプロケットハブの痛み、
③チェーンに印を入れて、タイヤをまわした時に、印が同じ位置にきたらきつくなる場合
→(チェーンの痛み)
④何度か同じ作業をしてきつい所と緩い所の位置がずれていく場合
→(複合された全体的な痛みです))
※安全の為にも、傷んだ部品は修理、または交換してください。
・エンジンを固定するロアーマウントボルトを締めるとチェーンの張り量も変わる時があります。
固定するロアーマウントボルトが締まった状態でベストな張りになるように、調整します。
※張りがきつすぎるとチェーン類の痛みも早く、エンジンも傷みます。
※緩すぎても、外れたり、フリクションロスになりますから注意してください。
※エンジン ロアーマウントは前後を少しずつ 交代しながら締め付けます。
▼締付け時にチェーン張り状態の差が多い場合は、カートショップで見てもらってください。
☆レーシングカートのスプロケット、チェーンの痛みと点検方法
▼痛んだチェーンを使用しますとギヤー類も消耗が激しくなります。
チェーンは摩耗して伸びてくると、チェーンをスプロケに引っ掛けた状態で
チェーンをつまんで引っ張った時にスプロケの歯部分とチェーンの隙間(ガタ)がでてきます。
(チェーンが伸びたり、ギヤーも先が尖ってくるとエンジンパワーにも影響します。)
※ソノタ注意事項
チェーンが外れたり、切れて飛ぶと危険です、失速して後のカートに追突されても危険です。
安全の為に定期点検します、チェーンが路面と接触した場合も 点検してください。
チェーンオイルは、走行時は毎回塗ることを推奨。
走行の20分位前に塗ると、チェーンオイルの飛び散りも減りギヤー類が長持ちします。
チェーンオイルの種類によっては、走行直前に塗ると全部飛んで効果が無いので注意
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レーシングカートレースで勝つための 1ポイントアドバイス
☆レーシングカートはチェーンの張り方でエンジンパワーにも影響します。
チェーン、スプロケッットの耐久性にも影響します。
☆適切な作業でエンジンをフレームの上に置いただけの場合と締め付けで
チェーンのラインが多く変わる場合は エンジンのマウント面とフレーム面が
歪んでる場合になりやすいです。
この状態でエンジンをフレームに締付けるとエンジン、フレーム共に歪み
フレームはクラックが入りやすく、エンジンパワーにも影響します。
逆に精度が出ている場合、フレームの強度が上がって性能も発揮できます。
※エンジンマウントを摺り合せをして、修正をお勧めします。
☆KART21は、お持ち込み頂けると、フレームに合わせてマウントの擦り合せ、
マウントをお送り頂いた場合は、マウントの精度UP(擦り合せ)もさせて頂いてます(^O^)/
詳しくはお問い合わせください。
ページの記載文章は、保証する内容ではありません。
状況でも変わりますので、細かな数値等は記載していません。
ご自身のレーシングカートにあわせて、安全で適切な作業をしてください。
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